COLUMNコラム

サザンウォールナット2017.07.27

また久しぶりのコラムになってしまいました。スイマセン。

いま、珍しい材料を使っているので御紹介させていただきます。

サザンウォールナットと言います。産地は北米です。

「欧州で内装家具に人気」と解説があります。

これを材料屋さんが独自の処理をしまして、付加価値を付けてます。

すると、こうなるのだそうです。

色味が全く変わっています。着色ではなくて、ある処理をするのだそうです。化学反応を利用しているんですかね…。

で、これはサテンウォールナットと言う名前なんだそうです。 特にサテンがかっているわけではないので、これは単に流通名になってしまったのではないかと思うんです。

最初に紹介した、サザンウォールナットのサザンは southern と書きますね。「南の~」という意味の英語です。

この材が持ち込まれたばかりの頃はおそらく サザン とカタカナ表記が少なかったのでしょう。 southern を日本独特のローマ字読みの様にしてしまって、いつの間にか サテン に入れ替わってしまった可能性はあると思います。英語に馴染みが少なければ southern をサザンと思わないかも知れませんよね。ちなみにサテンは satin です。これは服の生地(布)などで光沢の有る滑らかな絹をサテンと言いますよね。木材でも光沢の有る感じをサテン~~と言ったりします。 しかし、このサテンウォールナットは全然サテンじゃないので(笑)、元々のサザンウォールナットが、いつの間にかサテンウォールナットという流通名になってしまったのではないかなーと思った次第です。あくまでも私個人の想像です。 実は木工業界にはこういった外国語の発音の当て字と思われる業界用語が結構あります。機会があれば、また御紹介します。

しかし、このサテンウォールナット、本当に不思議ですよね。染色や着色ではなく、天然木がこんな白黒の様な(正確には薄いグレーと黒)、モノトーン調になってしまうのですから。 完成品が今から楽しみです。