COLUMNコラム

高品質とは2016.09.06

最近、「ホームページを見て。」という一般の方々からの問い合わせが非常に多いので、このコラムの中でも、そういった方々の疑問になるべく分かりやすく、そして質問の多いものから順次答えていければと思っています。

よく聞かれるのが、「いい家具の見分け方」です。このコラムのタイトルに書きました「高品質」という意味での「いい家具」の見分け方を1つご紹介致します。

まず今回は仕上げについて。加工の際の刃物の跡を消して綺麗にしているかということが1つあげられます。その刃物の跡を「ナイフマーク」と言います。ナイフマークがそのままか、ちゃんと消して仕上げてあるかは、1つの判断材料になります。

当社の様にオーダーメイド専門の特注家具屋にとっては当たり前のことでも、世の中にはナイフマークそのままの家具は沢山出回っています。もちろん、その跡が気にならないなら、その仕上げ無しでいいから、その分、安い方がいいという事になりますけれど。

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写真の材料はウォールナットです。横に流れている木目とは別に縦に細かい線のような模様が有ります。材の中心部分が分かり易いでしょうか。木作り(成形)した際のカンナ盤のナイフマークです。

これを仕上げると、

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こうなります。線が消え、綺麗になってるのが分かりますか?。触ると更に良く分かるのですが。

もう1つ例を。

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材は先ほどと同じくウォールナットですが見えてる面は木口面と言いまして、切り株とかの切断面と同じ面です。右上から左下に斜めに線が全面に入っています。切断した際の丸ノコの跡になります。このナイフマークを消して仕上げますと、

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こうなります。こちらも触ると良く分かるのですが、ちゃんと仕上げをしますと、つるつるすべすべ、と言った感じになります。

最近ではデザイン的にナイフマークをわざと残したり、天然木では無いプリント合板や樹脂の化粧板でも、何て言いますかアンティーク風というのか、カントリー風というのか、ノコギリの跡を模様としてデザインにしているものも有ります。

デザインという場合は別にして、基本的には刃物で加工した、そのままではなく、その後に仕上げをするのが「いい家具」なら普通という事になります。

色々と家具を見る機会がありましたら、ちょっと気にして見ると面白いかも知れません。

今度は近々、天然木ではない場合もご紹介出来ればと思います。

宜しく御願い致します。